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教員からのメッセージ

沖 大幹 教授

私たちの研究室は、水循環にかかわる学問の継承と社会への普及を社会的使命として掲げ、世界ならびに日本における洪水・水害や旱魃・水不足といった水問題の解決、気候変動の悪影響の削減、世界的な持続可能性の構築などに資する研究に取り組んでいます。自然および人間社会の基本原理の総合的な理解に基づく課題解決のため、河川水文学、地球規模水循環システム科学といった自然科学や工学、社会基盤学に加えて、社会科学や経済学、心理学などさまざまな学問の力をかりて、安全で快適、健康で文化的な生活の維持または増進、そして新たな学問体系の構築に資する活動を展開しています。

花崎 直太 客員教授

自然の水循環と人間社会の水利用・水管理の関りについて、様々なスケールや角度から研究を行っています。地球温暖化が進行した時に、世界の水資源や水利用はどうなるか、日本をはじめとする国々が食料を大量に輸入した時に、世界にどのような波及効果を及ぼすのか、といった、世界規模の水問題・地球環境問題から、現在の農地の分布は何によって決まっているのか、100年以上前の川の流れはシミュレーションできるか、といった、根源的な問題まで、様々なアプローチを駆使して取り組んでいます。


木口 雅司 上席研究員

私たちは、地球水循環における重要な役割を持つモンスーン循環に着目して、降水現象など水文気象現象を中心に研究しています。特にアジアモンスーンは多量の雨をアジア域にもたらし、地球水循環の一部を構成するだけでなく、コメ生産などの農業や多くの人口を養う飲料水、急成長を支える工業用水などといった人間活動にも大きな役割を果たしており、その季節変動や年々変動は、私たちの社会にも大きな影響を与えます。そのようなモンスーン変動を気候学、水文学の観点から研究を推進し、その変動がもたらす社会への影響を明らかにすることで、社会がどのように対応すればよいか、あるいはどのような政策が有効か、といった課題に対して、科学的知見を提供しています。


南出 将志 助教

水災害対策を考える上で、絶対に避けては通れないのが正確な気象の予測情報です。私はデータ同化という気象学と統計学を融合する学問を通じ、台風などの極端気象現象の発生メカニズムや予測向上に関する研究をしています。最先端の気象衛星を活用することで、気象災害予測精度を大きく向上できる可能性が見えてきました。気象や災害に興味のあるみなさん、ぜひ一緒に、世界中で発生する気象災害被害の削減を目指しましょう!


木野 佳音 助教

過去-現在-将来の気候変動について研究しています。IPCC報告書でも用いられている気候モデルを用いて、人類が機器観測を始める以前の過去の時代にあった気候変動を再現、要因を調べることで、地球史における人間活動の位置づけを考えます。歴史に興味があり、かつ理系的なアプローチを採りたい方、あるいは気候変動を多角的に理解したい方、ぜひ私たちと一緒に研究しましょう!


澤田 洋平 准教授

気象・水象といった自然現象と経済活動・避難行動などの社会現象の双方を含む社会空間全体の今を観測し、未来を予測し、未来予測に基づいて社会インフラを自在に制御する技術を追い求め、洪水・干ばつに対して頑健な社会の実現に貢献します。コンピュータシミュレーションと現場の観測データを統合する数理を探求し、現実に起こっている自然-社会現象の本質に迫ります。基礎科学と社会問題が出会うエキサイティングな工学研究の現場にようこそ!

Le DUC 助教

We are interested in introducing ideas from multi-disciplines including data assimilation, probabilistic numerics, optimal transport, to name a few, into earth sciences. This interdisciplinary approach sheds light on open questions and usually yields unexpected and many times elegant solutions. By this thinking across boundaries, we hope that students can extend their knowledge, and grasp a big picture of the fields that they pursue.


川崎 昭如 教授(兼担)

私たちのグループでは、グローバル・サウスでの貧困や格差拡大などの社会課題の解決を目指して、気候適応策としての治水や防災投資に関する研究と政策立案に取り組んでいます。定量化・モデル化という工学的アプローチを基盤として、経済学や歴史学、文化人類学の専門家や開発援助機関と協働しながら、フィールドを重視した学際的研究を展開しています。また、その手段の一つとしての水力発電ダムに着目して、治水対策を含めた気候変動を考慮したダム制御に関する工学的研究を進めています。

INFORMATION & NEWS

沖大幹教授が「ストックホルム水大賞」を受賞!

2024年3月22日(金)、ストックホルム国際水研究所が、「水のノーベル賞」とも呼ばれる「ストックホルム水大賞(Stockholm Water Prize)」の2024年の受賞者として、沖大幹教授を選んだことを発表しました。本賞は世界で最も権威のある水関連の賞であり、ノーベル賞の選考を行っているスウェーデン王立科学アカデミーの協力によりストックホルム国際水研究所が決定し、スウェーデン国王カール1

2024-3-25|

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アクセス

〒113-8656 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学 大学院工学系研究科 社会基盤学専攻
(工学部1号館)河川/流域環境研究室

研究室案内

大学院で学びたい方へ

本研究室は工学系研究科,社会基盤学専攻に属しています。 水圏環境グループ(河川研・海岸研・生産研グループ)から本研究室に所属できます。
毎年5月頃大学院入試説明会があります。本研究室では配属後,本人の研究テーマ等を踏まえて指導教員を決定します。 本研究室を含む水圏環境グループでは,他大学・他学部・他学科からの参加を歓迎しております。 本研究室が扱うテーマは基本的に学際的なものであり,土木系以外の知識や経験が大いに役立ちます。 教員・OBにも他大学・他学部・他学科出身がたくさんいます。
少しでも興味があれば,ご遠慮なくお話を聞きに来てください。

 

卒論配属希望者へ

社会基盤学科から配属されます。
水圏環境グループのうち,年によって異なりますが,およそ5名程度が河川研配属となります。 指導教員は本人の希望やテーマによって決定します。

 

研究者・社会人へ

お持ちの予算での参加は基本的に歓迎です。
研究員や補佐員等に関する公募は以下をご確認ください。

 

公募情報

現在募集は行っておりません。

教職員・スタッフ

沖グループ

氏名 役職 研究テーマ プロジェクト等
沖 大幹 教授 グローバル水文学、世界の水資源、気候変動への適応策、千年持続学  
花崎 直太 客員教授 人間活動を含む全球水循環モデルの開発 国立環境研究所
木口 雅司 上席研究員 モンスーン気候変動学、モンスーン域における気候学・気象学と大気陸面相互作用 環境省推進費、e-ASIA JRP、SOLVE for SDGs
木野 佳音 助教 過去-現在-将来の気候変動シミュレーション、気候モデル、古気候・古環境、水同位体  
南出 将志 助教 データ同化、熱帯気象学 NASA JPL (affiliate)
Saritha PADIYEDATH GOPALAN 特任研究員 気候変動の影響に対処するための適応策の効果の総合評価  
Qing HE 特任研究員 リモートセンシング土壌水、水文気象学、地下水シミュレーション  
Namal Rathnayake 特任研究員    
Sobhan AFRAZ 特任研究員 世界の水不足  
佐野 太一 学術専門職員 Future population exposures to unprecedented climatic risks  
武内 繭子 特任専門職員    
永松 繁子 特任専門職員    
村井 登紀子 事務補佐員    

 

澤田グループ

氏名 役職 研究テーマ プロジェクト等
澤田 洋平 准教授 水文気象災害予測、シミュレーションと観測データの統合  
Le DUC 助教 気象学、データ同化、数値予報  
Md. Rezuanul Islam FAHIM 特任研究員 自然災害とリスク分析、環境データ分析と傾向調査、耐災害性とリスク管理  
Sneha Shrinivas KULKARNI 特任研究員 気候変動、干ばつの監視と予測、ハザード・リスク・脆弱性分析、地理空間技術  
日比野 研志 特任研究員 台風予測精度の向上、気候変動影響評価  
奥川 伸一 特任専門職員    
海野 聡子 特任専門職員    
関根 愛子 特任専門職員    

 

川崎グループ

氏名 役職 研究テーマ プロジェクト等
川崎 昭如 教授(兼担) 水災害と貧困削減、途上国での気候適応と防災投資、水力発電ダム  
片山 佳子 学術専門職員    

 

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